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節電&省エネらいふ ライフスタイル

2011.07.29

室温39℃でも涼しい、空調服の実力

担当:
ゴン川野

エアコンを使わずにいかに涼しく過ごすか。この問題の解決方法は、ズバリ体を冷やせばいいのだ。『ガリガリくん』をかじるとか、アイスコーヒーを飲んで体の中から冷やす。プールに入ったり、保冷剤で頭を冷やしたりして、体の外側から冷やす方法もある。もっとも効率的な方法は、人間が本来持っている体温調節機能を利用することだ。つまり、汗をかいたら風を送って気化熱を奪い、体温を下げるのだ。暑すぎなければ汗をかかないので冷えすぎることもない。風を起こす手段は、団扇でも扇子でも扇風機でもいいが、これをいつでも、どこでも連続して自分だけのためにやってくれるのが空調服なのだ。

空調服はもともとエアコンがない場所や屋外での作業を前提に作られた作業服なので、効果は抜群だが、デザインがイマイチという弱点があった。今回はそんな中でも家庭向けに作られ、楽天ランキングジャンル別で連続1位を独走中の『ポリ長袖ブルゾン空調服P-500B』を着てみた。

カラーはサックスでサイズはちょっと大きめの2Lである。服と500kcalファンに制御ボックス、接続ケーブルのセットだ。電池は自分で用意しなくてはならない。オススメは従来よりも約25%大容量化して長時間駆動ができるSANYO『HR-3UWX-4BP eneloop pro 単3形 4本入パック』である。

これがP-500Bのサックスだ。色は薄いブルーでかなり上品だ。生地はペラペラで安っぽいが東レ『H2OFF』というポリエステル素材を採用している。ノンコーティングで優れた耐久撥水性があり、さらに高い防水性があり、透湿性にも優れた素材なのだ。
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内側の上部はメッシュになっている。空調服の性能を活かすためにはインナーの選択が大切だ。できれば吸汗速乾のポリエステルを使った下着を選びたい。汗が表面に出やすく乾きやすい下着の方が早く涼しくなるのだ。コットン100%のTシャツなどを着ていると汗は出るが、乾きにくいので一気に冷えたり、ベタベタする可能性がある。また長袖より、半袖、半袖よりランニングシャツの方がより涼しく感じられた。
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これが背面に設けられた空気を吸い込むためのファン。左右に2個ある。後ろから見るとちょっと違和感があるが、とくに他人に不信感を与えるようなことはなく、これで通勤しても問題ないだろう。
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コントロールボックスは内ポケットに収められ、HIGH、LOW、OFFのスライドスイッチがある。内部には単3乾電池4本が収納できるようになっている。
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これが本誌のクールビズ特集の時に撮影した、サーモグラフの映像。カメラマンのスタジオにエアコンが入っていたので、室温は28度ぐらいだった。空調服のファンをオフにして着ると、当然のことながら非常に暑い。首や肩にかけて体温が35度近くになっていることが分かる。ファンをLOWで回すと約30秒で25.9度まで表面温度が下がった。この後、空調服を着たままでは寒く感じられるまで体温は下がった。実は空調服はエアコンが効いた室内で着ると寒すぎるという弱点がある。冷房温度は30度ぐらいがちょうどいいのである。まあ、空調服なしで快適な場合、わざわざこれを着てファンを回すことはないと思うが。
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実際にファンを回したところの動画をご覧に入れよう。LOWで運転している。サイズが大きめなので、適正サイズを着ればこれよりふくらみは少なくなると思う。しかし、ふくらむことは確かなので、これで電車に乗っていたらスマホで撮影されて、SNSに画像をアップされること間違いなしだ。

それでは、拙宅のガレージに入って、空調服の実力をチェックしてみよう。窓のないガレージの中にある温度計は室温50度をしめていた。もちろん入るとムッとするほどの熱気が感じられた。もう少し正確な気温と湿度をお馴染み『FUSO/LM-8010デジタルマルチ環境計測器』で測ってみよう。気温39度C、湿度40.7%である。
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空調服の中の温度はスイッチOFFで36.1度あった。当然、この状態では暑い。ファンを回して30秒後は33.4度、1分30秒後は32.7度まで下がった。この状態で暑さは感じられない。バイクを磨いたり、部品交換をするぐらいの軽作業をおこなっても快適さは損なわれなかった。空調服の有効範囲は温度だけでなく湿度も関連する。詳しくはこのグラフを参照にしていただきたい。気温39度でも耐えられたのは、ガレージの湿度が意外と低かったことと直射日光が当たらなかったことも大いに影響している。

屋外に出てみると気温36.2度、湿度44%とガレージより暑くないのだが、ここでゴーヤの手入れなどをやろうとするとかなり暑さを感じる。原因は地面の表面温度が56.1度あり照り返しがきついこと。さらに直射日光が空調服に守られない、頭や顔、手足に容赦なくあたることだ。特に頭が暑いの耐えられない。屋外で作業する場合は、空調服プラス帽子、サングラス、首回りを冷やす工夫などが不可欠だと思った。
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そこでオススメなのが、白元『熱中ガード アイスノン氷結ベルト』の併用である。冷蔵庫で専用のアイスノンを冷やせば約2時間も首回りを冷やしてくれるグッズだ。首回りは50cmまで対応。
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肌触りのいいパイル地の表面温度は20.6度とかなり冷えている。これを首に巻くと、首の後ろがヒンヤリとして気持ちがいい。冷たすぎると連続使用は無理だが、氷結ベルトは冷えすぎずにその後もクール感が持続する。値段も手頃なので、私は2個用意して、常に冷凍庫に予備を入れて、部屋で仕事をする場合はヘビロテで使っている。ただし、装着するとカッコ悪いので職場で使うには勇気が必要だが、効果は抜群だ。

まとめると空調服は、屋外よりも屋内の方が、より効果を発揮した。屋外で使う場合は直射日光を避ける工夫が必要だ。屋内ではエアコンが効いていると寒すぎる心配あり。ただし、今年は省エネのため冷房温度が28度に設定され、室温が29〜30度ぐらいであれば空調服を着るとちょうどいい快適感が得られるだろう。連続使用での電池寿命は約5時間、充電池を使った方がお得だ。ファンの騒音は思ったほどでなくLOW運転なら、オフィスでも問題ない。デザインが許せるのであれば、空調服は買いである。

WRITER PROFILE

ゴン川野

カメラ生活42年、小学生でオリンパスPEN-Fを愛用、中学生で押し入れ暗室にこもり、高校では写真部部長。大学卒業後、単身カナダに渡りアウトドアスクール卒業後「BE-PAL」を経て本誌ライターに。保有交換レンズ41本、カメラ28台(見える範囲で)。

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