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節電&省エネらいふ ライフスタイル

2011.08.20

室温を3〜5℃下げる省エネフィルム

担当:
ゴン川野

夏の省エネのかなめ、それはズバリ窓である。夏の冷房時に窓から入り込む熱は家全体の71%に達する。さらに冬の暖房時にも48%もの熱が窓から、外へ流れ出しているのだ。つまり、窓の断熱効果を上げれば、効率的に室温を下げることができ、省エネを達成できる。最も効果がある方法はLow-Eガラスを使った複層ガラスに交換すること。または既存の窓に内窓をプラスして二重窓にしてするのもいい。『ノース&ウエスト』などの専門店に依頼すれば工事は簡単で時間もかからないが、結構、お金がかかるのが難点だ。さらにガラスを入れ替えるとなるとマンションの場合は認可が必要な場合もあり、面倒である。

そこで、注目したいのがもっとお手軽で、予算も窓ガラス2枚で4000円ぐらい済む方法を紹介しよう。窓ガラスに遮熱フィルムを貼るのである。遮熱フィルムとは、窓から入る熱を遮断する用途で作られたフィルムで、その効果は遮蔽係数、すなわちS.C.値(Shading Coefficient)によって定められている。厚さ3mmの透明なガラスの遮蔽係数を1としたときに、フィルムを貼った場合の流入熱量がどれぐらいになるかを示す値で、数値が小さいほど、熱を防ぐ効果が大きくなる。ここでのポイントはフィルムの色が濃ければ濃いほどS.C.値は高くなるという事実だ。日射熱の50%以上は可視光線に含まれるため、可視光線透過率を下げれば下げるほど省エネ効果は高まる。

つまり、暗くてもよければ、簡単にS.C.値を下げられる。その反対に透明なフィルムでS.C.値を下げることは困難なのである。これを実現しようとすると高価な特殊フィルムが必要になる。どこまで暗くてもいいのか? それを見極めることが遮熱フィルム選びのきもなのだ。さらに、もう一つ、重要なことがある。それは鉄線入りガラスに対応するフィルムかどうかである。鉄線入りガラスは網入りガラスとも呼ばれ、東京都内であれば、建築基準法によって網入りガラスが指定されるケースが多い。このガラスは防火のために使われ、切り口の強度が普通のガラスの半分程度しかなく、熱割れ、サビ割れと呼ばれる原因で割れることがある。熱割れは直射日光が当たった部分と当たらない部分の温度差により発生する。この現象は普通のガラスでもおこるのだが、端の部分の強度が弱い網入りガラスではより発生しやすくなるのだ。南側で冬の天気のいい午前中に起こりやすいと言われている。日射吸収率の高い遮熱フィルムを貼ると、フィルムが熱を吸収して温度が高まり、その結果、熱割れの危険性が高まる。拙宅の場合は全ての窓が網入りで、南側の窓ガラスが一度、熱割れしたことがある。しかし、遮熱フィルムは貼りたいので熱線吸収タイプではなく、熱線反射タイプを選ぶことにした。

今回は豊富な品揃えと低価格で遮熱フィルムを販売している『サイバーレップス』に取材協力していただき、サンプルのフィルムを入手、その光の透過率を比較してみた。網入りガラスでも熱割れが起こりにくい3タイプとして、銀スパッタリングフィルムの『SpGシリーズ』、そして低価格な熱線反射スタンダード『RSAシリーズ』に加えて高透明断熱フィルム『アイスクール80』のサンプルを試した。

それでは早速、ガラスに貼った場合の明るさをチェックしてみよう。撮影したのは8月16日の17時30分である。あまり日射しが高い時に比較すると、どのフィルムもかなり明るく感じるため少し日射しが弱まってから撮影している。カメラの露出はISO400、f11、1/250秒に固定してある。これはフィルムなしでの適正露光である。

まず、アイスクール80は透過率約80%、S.C.値0.79で、太陽熱を32%カットする。実際の照度測定では透過率77%で、肉眼で見てもわずかに暗い程度だった。今回、最も高価なフィルムだ。
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次は『SpG-70』透過率69.8%、S.C.値0.73である。こちらもほとんど暗くならない。右側が『SpG-60』透過率58.1%、S.C.値0.62。若干、暗いかなと思われる程度だ。どちらも、リビングなど日中は明るい方がいい場所に貼っても問題ないだろう。外気温が35℃なら、室内を約29℃に保てる計算だ。
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『SpG-40』透過率41.3%、S.C.値0.45、ここまで来るとちょっと暗く感じる。光の透過率は半分以下なので当たり前だが、外気温が35℃の場合、室温は約28℃を保てる計算だ。ちなみに透明ガラスだけなら室温は32℃になる。『SpG-20』透過率13.7%、S.C.値0.24。これがSpGシリーズで最も効果があるフィルムで室温約27℃を保てるはずだが、かなり暗くなるため寝室にしか使えないだろう。
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次はハイコスパな『RS-70A』透過率69%、S.C.値0.83。右が『RS-60A』透過率59.4%、S.C.値0.77。どちらもほぼ透明な感じだ。室温は29〜30℃に保てる。
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『RS-50A』透過率55.1%、S.C.値0.65。光の透過率は約半分になり、外気温35℃で29℃になる計算。『RS-35A』透過率39%、S.C.値0.48。やや暗い感じで、こちらは室温28℃になる。
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『RS-20A』透過率17%、S.C.値0.27。これはかなり暗く寝室用または日中でも室内を暗くした場合に有効だ。『RS-15A』透過率12%、S.C.値0.17。最強の遮熱効果を持つが、外側から見るとミラーが貼ってあるようで、かなりキラキラする。15Aなら室温は27℃以下になる計算だ。
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参考のために窓ガラスなしですだれを使った場合の写真も掲載しておこう。すだれはかなり暗く『RS-20A』か『RS-15A』相当か。日中もすだれをかけたままで過ごしているなら『RS-20A』も許容範囲ということになる。
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『アイスクール80』以外は熱線反射タイプなので、夜になって室内が明るく、屋外が暗い場合は外から中が見えるようになる。日中はのぞき見防止効果があるが、夜間は普通のガラスと同じように見えると考えた方がいい。

実際にフィルムを見た感じでは、私のオススメは予算が許せば『SpG-40』、ギリギリの予算でいくなら『RS-35A』である。暗くてもいいなら迷わず『SpG-20』か『RS-15A』。価格は『SpGシリーズ 1520ミリ幅cm単位販売』が1平方mあたり5600円(cm単位70円)、『RSAシリーズ 1520ミリ幅cm単位販売』が3200円(cm単位40円)となる。ちなみに『アイスクール80 1520mm幅cm単位販売』はcm単位で100円となる。

結局、拙宅は寝室と仕事部屋用に『RS-35A』をオーダーした。エアコンなしで室温28℃がキープできるかどうか楽しみである。貼った結果はまたレポートしたい。実はいち早く、実家の2階和室の南側の窓に『アイスクール80』を貼ったので、張り方のコツについて伝授したいと思う。

実家の窓はかなり大きめで4枚分オーダーすると金額は2万円を突破。さすが透明タイプは高価だ。
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4000円以上のオーダーには、スグハレキットが付属する。内容はスプレーヘッドと施工液ミニ、そして青ヘラである。まず施工液ミニを500ccの水で薄める。500ccのペットボトルがあると便利だ。その口にピッタリ合うのがスプレーヘッドだ。
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その他に必要になるのが、ペーパータオルとセロハンテープである。あと窓の下が濡れてもいいように防水シートか防水テーブルクロスなどを敷いておく。
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遮熱フィルムはmm単位でカットしてもらえるので、自分で切る必要はない。さらに練習用のはぎれフィルムまで入れてくれる親切なSHOPなのだ。
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障子を外して、貼り始める。コツはガラス面とフィルム面に施工液をたっぷりスプレーすること。フィルムにシートが貼ってあるのだが、これを一度に全部はがさずに貼る部分から、少しずつはがすこと。水抜きの力加減は約5kgなので体重計を手で押してチェックしておくこと。
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失敗すると気泡が入るので、上からスプレーしてヘラでエア抜きすること。水分も押し出すこと。細かい気泡は自然に消えるので気にせず放置すること。
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だいたいこれぐらいのビシャビシャに施工液を吹き付けるとうまくいった。もし気泡が残ったり、シワになったりしても遮熱効果には無関係で、見た目だけの問題なのであまり神経質になる必要はない。作業はできれば2人でやった方が楽だと思う。
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『アイスクール80』を貼った結果、ガラスだけに比べると日射しの熱が弱くなることを肌で感じられた。『アイスクール80』も含めて3種類のフィルムでガラス越しの床の表面温度を測定した結果がこれだ。
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やはり、光透過率の低いフィルムの方が効果があることが分かる。

『サイバープレップス』はフィルム購入を検討している方に無料でサンプルを送ってくれる。ぜひみなさんも、どのタイプか迷ったらサンプル請求で、その効果を実感していただきたい。

WRITER PROFILE

ゴン川野

カメラ生活42年、小学生でオリンパスPEN-Fを愛用、中学生で押し入れ暗室にこもり、高校では写真部部長。大学卒業後、単身カナダに渡りアウトドアスクール卒業後「BE-PAL」を経て本誌ライターに。保有交換レンズ41本、カメラ28台(見える範囲で)。

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