2011.09.05
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担当:
ゴン川野
北海道ツーリング、それは断捨離に似ている。キャンプ生活なので、衣食住の全てを持てる範囲でバイクに載せて旅立つ。あれもこれも詰め込めば快適に生活できるが、その分、荷物は大きく、重くなる。当然、キャンプ場でのテントの設営や、撤収に時間がかかるようになり、フットワークは悪くなる。見た目は小さい荷物だが、ありえへんほどいろんなものを積んでいるのがツーリングの達人である。ツーリングの回数が増えるごとに荷物が大きくなり、大型バイクに乗りかえて快適仕様に進むか。不要なモノを削って荷物を小型軽量化するか、バイクに積まれた荷物を見れば、その人のライフスタイルが伝わってくる。

私はもともとバックパッカーだったので、荷物は背中に1つだけを潔しとしてきた。初めての北海道はテントなしで寝袋と寝袋カバーだけという無謀な組み合わせでスタート。その後、モンベル『モノフレームシェルターダイヤ』を追加して雨でも緊急避難しなくてもいい身分になった。この商品は残念ながら販売終了。後継モデルは普通に自立するモンベル『U.L.ドームシェルター SPGN1122376』になってしまった。多分、在庫限り、フライ不要の素材を使った2人用モノシェルターモンベル『B-DRTCモノフレームシェルターヘキサ』である。ちなみにこれが幻となった『モノフレームシェルターダイヤ』である。

バイクはオフロードも走りたいので、900ccから250ccに小型軽量化。しかし、スポーツモデルからオフロードモデルになったため荷物の搭載量は増えた。せっかくの夏休みなのでメールとか、SNSを見たりする日常からも離れたい。しかし、ネット環境があれば旅でも何かと便利なのだ。スマートフォンがあれば問題解決だが、私はガラケーどころか、普通のケータイしか持っていない。旅を目前にしていきなり機種変更も面倒なので、今回は日本通信『ZTE Light Tab V9+10BM-LTBU300』を相棒に選んだ。2年しばりなどの契約条件なしで3万9800円。10日間の無料定額データSIM付きである。北海道ツーリングは往復の船を入れなければ10日間なので、これでギリギリ通信できる計算だ。

サイズは幅110×高さ192×奥行き12.6mm、重さ約390g。7型の液晶を搭載。『Galaxy Tab』よりも幅が狭くて片手で持ちやすい。解像度は480×800ピクセルとそんなに高解像度でない。しかし、ツーリングでの用途を考えると文字が大きく見えた方がありがたい。タッチパネルが抵抗膜方式でマルチタッチ非対応だ。これもジップロックなどの防水パックに入れたまま操作できるので、雨の日も使えるメリットの方が大きい。『iPad』のような静電容量方式だと袋に入れたまま使うのは難しいのだ。ツーリングでは重さより、かさばることが問題になる。スリムなタブレットなら、デイパックの隙間に収納できそうだ。
『Light Tab』を箱から出して、最初にやるべきことは、裏ブタを外してマイクロSDカードを差し込むこと。できればクラス6以上で容量は8〜16GBが理想だ。例えばSanDisk『microSDHC 16GB』などだ。まず、マイクロSDカードを差し込まないとカメラ機能が使えない。さらに512MBしかないROMとRAMを有効活用するために、ブラウザのキャッシュやアプリなどを出来る限りマイクロSDカードに移行したいからである。また、デジカメの画像のバックアップも取りたいので容量は大きいにこしたことはない。

マイクロSDカードと付属のお試しSIMを装着したら、指定された番号にケータイから電話して音声ガイダンスに従ってSIMの電話番号を入力すればアクティベイト完了! Android専用アプリの『bCharge』を使えばデータ通信の残量や有効期限の確認だけでなく、チャージの購入やオートチャージの設定ができる。例えば30日使い放題プランで2980円など。期限が切れてから60日間はオンラインチャージが利用できる。

さて、今回やりたいのはデジイチで撮影した写真を『Light Tab』に飛ばして、高画質な画像をFacebookにアップするという試みだ。カメラには『Eye-Fi Connect X2 4GB EFJ-CN-4G』を使用する。予めカードはPCに接続してダイレクトモードを有効にしておくことが必要だ。

あとは『Light Tab』のAndroid用アプリを起動すれば、撮影した画像がカメラからどんどんWi-Fi経由転送されてくる。今回の反省としては全部の画像を送る設定にしたことだ。確かにバックアップにはなるが時間がかかりすぎる。さらにカメラのバッテリーの消耗も侮れない。次回は選択した画像だけを転送させたい。

写真を全画面表示させると別窓で、Facebookにコメント入りで画像をアップできる。PCレスでキヤノンのプリンターに画像を送り、プリントすることもできるのだ。

これが実際にキャンプ場で画像を転送しているところ。太陽電池を接続しながら使ったが、機内モードにして1日数回画像をアップするだけなら、3日間は充電しなくても使えた。

『Light Tab』の内蔵カメラを使えば、自動的にGPS情報がExifファイルに書き込まれ、これを『iPhoto』などに転送すると、地図にマッピングされる。グーグルマップにも表示できるが、自動的にとはいかない。一番簡単に整理できるアプリは『iPhoto』である。

撮影したデータはこのようにマッピングされ、簡単に位置の修正もできる。また、GPSデータのない画像に位置データを書き込むこともできる。

デジカメとの連携はこれで完璧。次はテザリングである。これもすごく簡単で、設定画面から「ポータブルWi-Fiアクセスポイント」の項目にチェックを入れるだけだ。私は普段、『iPod touch』を使っているのでテザリングできれば普段使っているアプリが使えるし、緊急時のメールチェックなどもできる。ガラケーでもテザリングに未対応な機種が多いのに『Light Tab』はさすがである。この機能はツーリング以外でも活用できるに違いない。

ツーリングまで時間がなかったので、色々なアプリを試す時間がなかったが、往路のフェリーの中でも結構通信ができた。その時に何種類かのアプリを入れてみて役に立ったモノを紹介したい。まず、最初に北海道と言えば、日本で一番、温泉が多い土地なのだ。しかも、無料の露天風呂が無数にある。これに入るのが私の趣味なのだが、初心者にはちょっと敷居が高いかもしれない。誰でも安心して入れるのが旅館やホテルが経営する温泉だ。ありがたいことにほとんどが日帰り入浴できる。併設するレストランや休憩室が使える場合もあり、タオル以外のシャンプーやボディーソープも揃っているので、気軽に入浴できる。運が良ければ露天風呂もある。そんな日帰り温泉を検索して料金や露天風呂の有無などをチェックできるのが『温泉天国』である。露天風呂の有無、混浴かどうか、貸し切りができるか、料金、営業時間、定休日、アメニティーは何があるかなどが詳細に書かれている。さらに現在地からの方角と距離も分かる。もちろん地図モードに切り替えて位置も表示できる。ナビを持っていれば電話番号から検索がかけらるが、もし登録がなかった場合は緯度経度が記載されているので、それを使って目的地設定ができるのだ。
次に役立ったのが『道の駅ビューアα』である。地図またはエリアの一覧から道の駅を検索して経路検索と詳細情報が得られるアプリだ。何かと便利に使える道の駅だが、意外に閉まる時間が早かったりするため、これでチェックしておけば安心だ。
あとは定番だが『Opera Mobile』である。opera:configを駆使すれば軽くて速い最強ブラウザにカスタマイズできる。人気の知床クルーズなどもWebサイトから予約すれば、現地で慌てることなく楽しめる。
全行程2週間の北海道ツーリングで『Light Tab』を使ったが、極めて快適だった。バックアップ用に日本通信 『IDEOS BM-SWU300』も持参したのだが登場の機会はなかった。結論として、このモデルは日本hpのノートPCに似ている。余計なアプリが入っていないシンプルな構成。そこから、コツコツとカスタマイズして自分好みのマシンに仕上げていく感じだ。バッテリーの持ちがよく、デザインや仕上げは最高とは言えないが実用には充分。速度や画面のキレイさも旅先で使う分には問題ない。何よりハイコスパだ。ビギナーやスペック重視のユーザーには向かない。使用目的がハッキリしていて、それがこのマシンで満たされるかどうかを自分で判断できる方にはオススメである。個人的な要望としてはカメラ機能のAF性能を上げてもらいたい。ピントが合わないとシャッターが切れないのだが、よく迷って写真がなかなか撮れないことがあった。「Communic Asia 2011」においてWiMAX対応の後継機『Light Tab 2/V9A』が展示された。CPUのクロックが1GHzになり、画面の解像度はWSVGA(1024×600)、Android3.0を搭載するようだ。日本に登場するかどうかは不明だが、これもまた楽しみなニュースである。

WRITER PROFILE
ゴン川野
カメラ生活42年、小学生でオリンパスPEN-Fを愛用、中学生で押し入れ暗室にこもり、高校では写真部部長。大学卒業後、単身カナダに渡りアウトドアスクール卒業後「BE-PAL」を経て本誌ライターに。保有交換レンズ41本、カメラ28台(見える範囲で)。