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トレンドextreme! ライフスタイル

2011.12.22

河村たかし「復興増税に反対する」これだけの理由

担当:
DIME編集部

201112220010000thumb.jpgのサムネール画像
河村たかし 昭和23年(1948年)11月3日、名古屋市東区古出来に生まれる。政治家の息子でも、官僚の出身でもない本当の手づくり庶民政治実践中。
撮影/黒須みゆき
先月「復興財源確保法」が成立し、いよいよ来年から大増税の嵐が始まる。所得税は2.1%上乗せされた上、25年間も続く。とても"臨時"なんて言えない"復興増税"に正当性はあるのか? 「市民税減税」を公約に掲げる名古屋市長河村たかしは、どう見ているか。


―ついに復興財源法が成立しました。

河村たかし:とんでもにゃあことです。庶民にばかり負担を押しつけて。始めにやるべきは徹底した経費削減でしょう。なんで日本の国会議員は衆院参院合わせて722人、みなさん2200万円も歳費をもらっているんですか? なんで公務員のみなさん、冬のボーナス満額なんですか? これ全部、財源そのものから出ているんです。カットすべきところが手つかずで、何が増税ですか。

―でも、日本の債務が1000兆円では、ある程度の増税はやむなしでしょうか。

河村:それもとんでもにゃあ話です。テレビや新聞が、毎日のように日本の借金1000兆円、世界一の借金大国などと繰り返すもんだから、なんとなく「増税やむなし」と思い込まされてしまってるんです。これは銀行と財務省と政府にとって非常に都合のいいデマ。それをマスメディアや経済コメンテーターとかが鵜呑みにして、垂れ流してきたんです。
実際は、日本の銀行には金が余っているんです。企業や個人に融資する金が預金の7割ぐらいしかなくて、あと3割の金が余っている。銀行は金を貸してナンボの商売だから、それでは困るわけ。しょうがないから国へ貸し出す。つまり国債を買いまくるんです。言い換えれば、国が銀行に余っている金を借り上げてやっているようなものです。銀行は金利を確実に手にしたいから、財務省に「増税しましょう」と働きかける。「借金大国だから増税やむなし」論は、金利を確実に払ってもらいたい銀行と、銀行を潰したくない財務省が作りだしたマッチポンプみたいな話なんですわ。

―ギリシャは国債が暴落して事実上、債務不履行になっていますが、日本にもそういう危険性があるんじゃないですか?

河村:ギリシャのように日本も潰れるぞという話もデマみたいなもの。ギリシャと日本の国債はまったく質が違います。ギリシャ国債の持ち主は75%が外国の政府や銀行だったので、財政危機が露見するとワーッと一気に売りに出されて暴落しました。しかし日本国債の持ち主は95%、日本国内ですよ。現に今、これだけ日本の財政難が喧伝されているのに日本国債は売りに出されていないじゃないですか。金利を見れば一目瞭然ですわ。長期国債の金利は、ここ数年1%前後で、震災以降もほとんど変わりません。潰れそうな国の国債の金利が、なんでこんなに低いんですか? 金利は新聞に毎日載っていますから、みなさんも見てちょうよ。金利はウソつかないから。

―「税と社会保障の一体化改革」で、消費税も10%に上げるそうですね。

河村:こんな時代に消費税を上げてどうするんですか。ただでさえ低迷している個人消費がますます冷え込みますよ。
消費税を1%上げると、2.5兆円の増収になるそうです。仮に3%アップすると7.5兆円の増収になると。国民1億2000億人として、ひとり頭6万円の増税になります。家族4人なら24万円。可処分所得が年に24万円も減ったらどうしますか。年に一度の楽しい家族旅行が2年に一度、月1回のおいしい焼肉レストランも2か月に1回に減ってしまいますわ。
消費税を上げれば、景気は下がるんです。こんなの当たり前。それに消費税1%上げるごとに、GDPは0.4%下がるといわれています。日本のGDPは約500兆円だから、0.4%だと2兆円減。さらにGDPが下がれば法人税も所得税も減収します。概算で4000億円ぐらい減ります。消費税1%上げて2.5兆円増えても、その一方で2.4兆円減るんだから、差し引き1000億円しか増えません。消費税を上げた翌年は、さらにGDPが減りますから、また財源が足りなくなって「増税」を言い出す。それが財務省のやり方です。

―では、日本の財政、どうすればいいのでしょう。

河村:まずは十分な投資をして、市場に金が回るようにすることです。銀行に金が余っているということは、企業や個人が銀行から金を借りやすくすればいいんですよ。政府がすべきことは増税ではなく、投資しやすい税制をつくり、日本国株式会社に金が回るようにすることです。そうすれば法人税や所得税の税収も増えるし、社会保険料の未納率も下がるでしょう。

―そのためにはまた国債を発行するんですか?

河村:国債が最良の財源とはいわないが、増税よりはマシというのが私の考え。それに国債を持っている人にとっては、国債は借金じゃなくて立派な財産ですよ。国債は自分の意志で買うものだし、途中で売り払うことだってできます。税金は財務省に取られるだけです。

―河村さんのような減税派は国会にはいないのでしょうか?

河村:自分たちの腹を一切痛めず、庶民に「もっと金を出せ」と増税を迫る官僚や政治家は権力そのものです。既得権益を守るためには増税はしても、減税は絶対しません。だから増税は権力、減税は反権力なんです。
そもそも国会議員という人たちは、国家権力を見張るのが仕事なんですよ。それがいつのまにか権力側に寝返っている。民主主義の仮面をかぶった議員ほどおそろしいものはないんです。増税の陰には常に、家業化した議員たちの自己保身があります。「増税やむなし」なんて、絶対、言わせちゃいけませんよ。
(くわしくは私の新刊『復興増税の罠』を読んでちょうよ!)

*『復興増税の罠』小学館101新書 735円(税込)

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