2011.08.11
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担当:
DIME編集部
センシング技術を活用し、人間の触覚などを再現する試みが進んでいる。電気通信大学准教授・梶本裕之氏の研究室では人間の行動と感覚を他覚化し、未来技術に応用する触覚インターフェイスを研究しているが、同研究室の岡崎龍太さんや高橋宣裕さん(現・小池研)らが自主的プロジェクトとして開発した「センスロイド」もそのひとつ。
被験者が「抱きしめる」行為をすると、ほぼ同じ「抱きしめ反応」が自分に返ってきて自分に「抱きしめられる」装置。マネキンに着せたデバイスに入力された情報が、人間が着るジャケット型デバイスから出力されるという構成だ。ジャケットを着てマネキンを抱きしめると、ジャケットに組み込まれた各種アクチュエーターが反応する。
「センスロイドは、自分自身との抱擁を可能とする触覚ヒューマンインターフェイスです。マネキン型デバイスには抱擁を検出するためのフィルム状の圧力センサーが付けられ、その信号を受け、抱きしめ行為を空気圧式の人工筋肉が、手で背中を撫でるという行為を振動モーターによって再現しています」(岡崎さん)
被験者にセンスロイドを試してもらうと、最初は非日常的な体験のせいか「気持ち悪い」という印象を持ちがちだが、次第に心地よさに変化していくそうだ。感想には「安心する」とか「自分で自分をマッサージしているかのようだ」といったものが多かったと岡崎さんは言う。
「抱擁する行為は親密度の高い触覚コミュニケーションのひとつです。相手に信頼や愛情を伝えるうえで重要な役割を果たしています。今後は掻かいたり揉もんだりといった動作の再現にチャレンジしたいです」(岡崎さん)
これは自分自身の行為をフィードバックする反射装置だが、実用化されれば遠隔地との交信も可能。遠方の家族と抱き合うことができるようになるだろう。
●ダイムの読み
遠隔コミュニケーションは将来性の高い分野だが、視覚や聴覚以外の触感、触覚は未開拓だ。遠くの相手と抱き合ったり手の感触が伝えられれば、コミュニケーションは劇的に変化する。安全性を高め、入出力を正確に再現でき、相手の押し返す力、身体性の把握が可能になれば、大きな需要が見込まれるはずだ。
取材・文/石田雅彦

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