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DIMEスコープ 新製品

2011.10.18

放射線検出器のコストを10分の1にする「シンチレックス」って何?

担当:
DIME編集部

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ペットボトルを改良して作った放射線検出素材「シンチレックス」。近くカード型の検出器が市販される。
 肉眼では見えない放射線を可視化できれば、原発事故の影響で広がった放射性物質を調べたり、放射線医療で活用したりできる。

 ところが、従来の放射線検出装置の場合、放射線を蛍光の可視光線に変換するシンチレーターと呼ばれる素材がとても高価であったため、装置自体がかなり割高になり、これらの技術と製造は米国などの企業に独占されてきた。

 今回、放射線医学総合研究所(放医研)の中村秀仁研究員らのチームと、高分子素材開発で世界トップクラスの技術力をもつ帝人化成らが連携して開発したのは「シンチレックス」と呼ばれる新素材。開発の元となったのは市販のペットボトルで、放射線が当たるとその主成分が青色発光する性質に中村氏らが気づき、これを改良して感度を高めた。従来のシンチレーターに比べ、10分の1以下の安価な素材という。

 製造元の帝人化成は、シンチレックスの成型方法を工夫し、様々な形状や大きさの素材を開発している。広報担当者は「まだ、シンチレックスを使った製品が一般向けに販売される段階にはないが、まずは公的機関などに販売し、普及を進めていきたい」と話す。

●ダイムの読み
市販の放射線検出器は品薄が続いており、価格も高い。シンチレックスを使えば、ある量以上の放射線(ガンマ線)を検出すると蛍光して教えてくれるという、わかりやすい検出器が安価に作れそうだ。簡単で手軽な形状の放射線検出器ができれば、原発事故以後の〝見えない不安〟を少しは取り除けるだろう。

取材・文/石田雅彦

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