2012年2月7日より、
DIMEの公式サイト「Digital DIME(デジタルダイム)」は以下のサイトに変わりました。
新しいサイトの名称は「@DIME(アットダイム)」
新しいサイトのURLは、http://dime.jp/ となります。
引き続きご愛顧を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

@DIME (アットダイム)はこちら
TOP > 新製品 > 新製品リアルレポート > ベスト散歩カメラCanon『PowerShot S100』

新製品リアルレポート 新製品

2011.12.03

ベスト散歩カメラCanon『PowerShot S100』

担当:
ゴン川野

私の理想の散歩カメラは、24mmF2.0からの5倍ズームでアスペクト比は3:2、センサーサイズはなるべく大きくて、高感度が使えて、GPS内蔵、できればログデータがとれること。この条件に限りなく近いコンデジが登場したのだ。それがCanon『PowerShot S100』である。唯一残念な点はマルチアスペクト対応だが、センサーが4:3なので、3:2を選択すると上下がトリミングされてしまうことだ。もったいないので4:3で撮影してあとからトリミングするか。面倒なので最初から3:2で撮るか悩むところだ。今回はどっちつかずでアスペクト比を切り替えながら使った。レンズ周りのコントロールリングで画面比率をカチカチ切り替えられ、とても便利だった。
PSS001.jpg

そのデザインは『PowerShot S95』とほとんど変わらないと思ったのだが実際はボディーもレンズにスリム化されている。GPSを内蔵してズーム比が3.8倍から5倍になったのにさすがである。色は新登場したシルバーがいい。初代『IXY DIGITAL』を思わせる金属感を漂わせ、仕上げはサンドブラスト、キヤノンのロゴはスジ彫りになっている。華やかなシルバーではなく、まさにいぶし銀のような色合いなのだ。さりげなく付けられたグリップも実用性が高く、ここに指をかけると安心して撮影できる。

現在、使っている散歩カメラ、ライカ『D-LUX4 Safari』と比べてみると高さ以外は全てS100の方が小型で、重さに至っては電池込みで198gのS100に対してD-LUX4は電池、レンズキャップ込みで実測261gとかなり重いのだ。実際に比べてみると高さもS100の方が低く見える。センサーサイズはライカが1/1.63に対してキヤノンが1/1.7とほぼ互角。レンズは24〜60mm F2.0-2.8に対して26〜120mm F2.0-5.9とズーム比にかなり開きがある。スペック的にD-LUX4が優れているのは3:2での画角の広さのみである。
PSS002.jpg

PSS003.jpg

気になる点は、S100のセンサーが裏面照射型C-MOSで、D-LUX4はCCDを使っていることだ。一般的にはCCDの方が発色が良く、裏面照射型C-MOSは高感度に強いが低感度での発色や粒状性がイマイチなことがある。そんな疑念はすぐに吹き飛んだ。S100で何気なく撮った落ち葉のしっとりとした発色が素晴らしい。ああでも粒状性はそんなに良くないなあとISO感度を確認してみると何とISO640である。D-LUX4で使えるのはISO400までで、800ではノイズが多くて緊急用にしか使えない。さすが裏面照射型C-MOSと影像エンジン「DIGIC 5」の組み合わせは素晴らしい。
PSS004.JPG

24mmF2.0はかなりの広角だが、絞りを開放にすると背景はこれぐらボケる。24mmでこれだけボケてくれれば明るいレンズのメリットは充分ある。120mmで開放絞りがF5.9まで暗くなるのが残念だが、ここを欲張るとオリンパス『XZ-1』ぐらい重くなりそうな気がする。ちなみに275gである。
PSS005.JPG

24mmでの歪みもよく補正されており人物撮影も画面中央であれば問題ない。端に行くほど顔が横に広がってしまうので、記念写真を撮られるときは、とにかくセンターに行くのが小顔に写る秘訣だ。
PSS006.JPG

先ほどの落ち葉と違って、日陰の落ち葉。これまた渋い発色で、葉の葉脈などもしっかり表現されている。柔らかい描写で、葉っぱの質感も良く出ている。

100%まで拡大すると葉の縁のギザギザの感じや、枯れた部分、穴が開いた部分もリアルに見える。今回はS100の高画質を実感してもらうために、サムネールをクリックすると100%サイズの画像が見られるようにした。
PSS007.JPG

モデルをお願いした大橋綾子さんが撮ったネコ。目線を揃えるために道路に座って撮影している。バリアングル液晶か外付けのEVFが付けば苦労しなくてもいいのだが... ISO250での画像は極めてシャープでレンズの優秀さが伝わってくる。
PSS009.JPG

ISO640で撮った抹茶の発色もいい。これだけ撮れるなら、ストロボなくてもいいと思ったりもするが、ちゃんと自動でポップアップと収納がおこなわれるストロボが内蔵されている。
PSS010.JPG

次は3枚連続でISO1000、ISO3200、ISO6400をお見せしよう。裏面照射型C-MOSって大したことないと思っていたが、センサーサイズが大きめで映像エンジンが高性能化すると、ここまでキレイに撮れるのかと認識を新たにした。

ISO1000
PSS011.JPG

ISO3200
PSS012.JPG

ISO6400
PSS013.JPG

最近、コンデジで流行しているHDR(ハイダイナミックレンジ)だが、実際試してみるとわざとらしい感じで使えないモデルが多かったが、S100で撮影すると、極めて自然、感動的な風景を記録できそうだ。
PSS018.jpg

PSS018.JPG

最後にGPS機能だが、設定でGPS機能とログ機能を独立してON/OFFできる。その心は電池の消耗が激しいということだ。両方ONにすると半日で電池残量がゼロを示すアイコンが表示される。予備電池を持っていなければログを取らずにGPS機能のみを使った方がいいだろう。ログデータはS100付属のアプリ『Map Utility』でPCに転送して保存、閲覧ができる。赤いピンが撮影場所を表し、赤い実線がログデータである。
PSS020.jpg

拡大表示すると神楽坂の裏道をどのように歩いたのかが大体わかる。しかし、徒歩にもかかわらず軌跡が道から外れている。多分、電池を節約するためにログをとる間隔が1分ぐらいなのかもしれない。ロガーの性能で言えばNikon『COOLPIX AW100』の方が優秀である。まあ、GPS内蔵でなおかつログデータが取れるコンデジ自体少ないので、S100は貴重な存在なのだ。
PSS021.jpg

MacユーザーであればS100で撮った画像データを『iPhoto』に読み込めば、GPSデータを活用して撮影地ごとにデータをまとめたり、日本地図上に撮影地を表示できる。またニコン用の『View NX2』にログデータを読み込ませることも出来た。ログデータは『Google Earth』用に書き出すことも可能だ。
PSS022.jpg

PSS023.jpg

もう12月なので宣言するが、キヤノン『PowerShot S100』は、2011年のベストお散歩カメラである。自分自身へのご褒美とか、クリスマスプレゼントとか、ボーナスでコンデジ欲しい人はS100が発売されてから、どのモデルにするかを決めて欲しいのだ。

WRITER PROFILE

ゴン川野

カメラ生活42年、小学生でオリンパスPEN-Fを愛用、中学生で押し入れ暗室にこもり、高校では写真部部長。大学卒業後、単身カナダに渡りアウトドアスクール卒業後「BE-PAL」を経て本誌ライターに。保有交換レンズ41本、カメラ28台(見える範囲で)。

ページトップへ