2011.07.30
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担当:
松岡賢治
最近、さまざまな広告媒体で目にする「スマホ銀行。」という文字。08年6月に、KDDIと三菱東京UFJ銀行の折半出資会社として設立された、じぶん銀行のポスターだ。
7月21日、そのじぶん銀行が、Androidスマートフォンでじぶん銀行口座からモバイルSuicaにチャージができるサービスを開始することを発表した(実際のサービスのスタートは7月23日から)。もともと、携帯電話でモバイルSuicaチャージができたが、国内の銀行で初めて、スマートフォン向けモバイルSuicaでの銀行チャージを実現したのである。
ただし、じぶん銀行口座からSuicaチャージをしても、Suicaのチャージポイントは付与されない。クレジットカードおよびポイントカード・マニアからすると物足りない気がするが、そこはちょっと違うようだ。Suicaチャージをしてポイントが貯まるのは、クレジットカードでの引き落としが対象だが、ビューカード以外のブランドのカードで登録した場合は、モバイルSuicaの年会費1000円(税込)などの維持コストがかかる。これに対して、じぶん銀行口座からのチャージは手数料が無料だ。
実は、このほかのサービスでも、じぶん銀行はクレカおよびポイント・マニアから注目されている。クレジットカード『auじぶんcard』は、ショッピング等の利用100円(税込)ごとに1ポイント貯まる「じぶんポイント」があり、じぶん銀行口座にキャッシュバックすることが可能なのだ。『auじぶんcard』は、au料金に対して利用金額の2%のポイントを付けたり、電子マネー『Edy』利用金額に1%のポイントを付けるサービスを提供しており、クレカ&ポイント・マニアの間ではすでに知られた一枚。
銀行設立当初は、ケータイに特化したインターネットバンク、というイメージが広がっていたが、現在では、ケータイに加えてスマートフォンでもさまざまな機能が使えるようになっている。そこで、じぶん銀行の勝木朋彦取締役に、ユーザーにとってどんな銀行を目指しているのか聞いてみた。
「"家計"という言葉がありますが、既存の銀行が、家計に関するサービスを提供しているとすると、じぶん銀行は、個人のニーズに合った"個計"を担うサービスを提供していくつもりです。まず、携帯電話やスマートフォンが通帳になりますので、24時間365日、見たいときに残高や入出金明細が手元で確認することができます。最新のスマートフォン、OSは、これまで以上にパソコンを不要としつつあります。こうしたデバイスの特徴を活かして、手のひらにあるパーソナルなバンキングサービスを、安心かつ便利に提供していく考えです」(勝木取締役、以下同)
――オリジナルの定期預金や外貨預金といった金融商品もラインナップされていますが。

「これまで、定期預金や外貨預金というと、口座開設の手続きなどがちょっとおっくうな部分がありましたが、ケータイやスマートフォンでの簡単な操作で、思いついたときにすぐ実行することができます。貯蓄が非常に身近な存在になると思います」
――店舗のないネット銀行というと、セキュリティ面を心配するユーザーがいると思いますが?
「セキュリティについては既存の銀行よりも強固であると自負しています。お客さまが登録されたケータイやスマートフォンのアプリ以外では、バンキングサービスへのログインはできません。また、キャッシュカードの紛失時などでの不正利用を防ぐために、ATMでの現金出金、残高照会にロック機能を付けています。さらに、フィッシング被害のリスクを減らすために、パソコンバンキングへのログインにもロック機能を設定しました。いずれも、他人が操作することのないお客さまご自身のケータイ・スマートフォンからのみ操作できるために、利便性を伴うセキュリティが可能になっています」
銀行口座から電子マネーへのチャージを可能にしたという点で、じぶん銀行のケータイおよびスマートフォン対応機能は、「おサイフケータイ」からさらに進化した究極のおサイフと言えるだろう。
加えて、GPSを活用した位置情報機能や、auじぶんcardのポイントサービスなどを発展させれば、その可能性はどんどん広がるに違いない。実際、今年に入ってから、フェースブックの『チェックインクーポン』など、携帯端末の位置情報とクーポンやポイントを組み合わせたサービスが実用化されており、スマートフォンの新しい活用方法が続々と登場しているからだ。
じぶん銀行から、斬新なサービスが登場してくることを期待したい。
●じぶん銀行
<PC>
http://www.jibunbank.co.jp/pc/
<スマートフォン>
http://www.jibunbank.co.jp/pc/landing/smart_phone/
アプリの残高確認画面例。
各キャリアのケータイ、スマートフォン、タブレット端末に対応。

WRITER PROFILE
松岡賢治
ライター。学生時代からライターを始め、いったん証券会社に就職(担当はJGB)。その後、ライターに出戻り、「カネと女」をライフワークに執筆中。ファイナンシャル・プランナー。